2025/04/20 14:00
「ブレンドコーヒーって、どれも似てる気がする」
そんな言葉を耳にすることがあります。
たしかに、豆の個性を前面に出すシングルオリジンに比べて、ブレンドは“無難”な印象を持たれやすいかもしれません。
でも――
本当に美味しいブレンドは、“個性”のぶつかり合いから生まれると、私は思っています。
よしむら珈琲の【クラシックブレンド】には、その考えが詰まっています。
ブレンドは「調和」ではなく「対話」
このクラシックブレンドには、3つの豆を使っています。
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マンデリン(インドネシア)
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ブラジル(ナチュラル精製)
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コロンビア(ウォッシュト)
それぞれの味わいもキャラクターも、まったく異なる個性を持っています。
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マンデリン:土っぽさ、スパイス感、重厚な苦みと黒糖のような甘み
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ブラジル:ナッツ系の甘さと素朴なコク
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コロンビア:明るい酸とすっきりとした後味
このブレンドでは、それぞれの豆の個性を「打ち消す」のではなく、ぶつけて、響かせることを大切にしています。
マンデリンが軸。だけど引き立て役ではない
このブレンドを作るとき、私は心の中で「マンデリンが主役」と思っています。
どっしりとしたボディと深みを基盤にしながら、そこに広がりを持たせるのがブラジル。
明るさと軽やかさを添えるのがコロンビア。
それぞれがしっかりと自分を主張しながらも、絶妙な距離感で“まとまり”が生まれるように調整しています。
「ブレンドって、面白い」
そう思っていただけるような、立体感のある味わいを目指しました。
深煎りだからこそ引き出せる甘さ
このクラシックブレンドは、いわゆる“フルシティ~フレンチ”くらいの深煎りで仕上げています。
しっかりとした苦みの中に、甘さがじんわりと残るのが、このブレンドの大きな特徴です。
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マンデリンの黒糖やスパイスのような甘み
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ブラジルのピーナッツのような香ばしさ
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コロンビアのクリーンで優しい余韻
深煎りが好きな方にはもちろん、浅煎り派の方にも「深煎りってこんなに面白いんだ」と感じていただけたら嬉しいです。
ブレンドは、調和ではなく対話。
それぞれの豆が語りかけるような一杯を、これからも丁寧に焙煎していきます。