2025/04/23 14:00

「酸味のあるコーヒーはちょっと苦手」
そう言う方に、私はこのブレンドをそっと手渡してみたくなります。

酸味が強い=尖っている、という印象。
でもそれは、焙煎や組み合わせ次第で“甘さ”や“奥行き”に変わることがあります。

この【フルーティーブレンド】は、
「酸味のある深煎りって、こんなに甘くて美味しいの?」
そんな新しい発見を届けるために作りました。

華やかで、重たい。そんな深煎りがあってもいい

使用している豆は3つ。

  • エチオピア(ナチュラル):ベリーやフローラルな香り

  • ケニア(ウォッシュト):黒スグリ、赤ワインのような酸と深み

  • グアテマラ(中米系のバランス):甘さと安定感

どれも“浅煎りで飲まれることが多い豆”ですが、あえて深煎りにしています。

それは「酸味を消すため」ではなく、
“甘みを引き出すため”の深煎りです。

ベリーのような果実感、赤ワインのような重さ、ドライフルーツのような余韻。
そんな表情を一杯の中に込めました。

「フルーティー=軽い」ではなく、「フルーティー=香りの層」

“フルーティー”というと、軽やかでサラッとした印象を持たれがちですが、
このブレンドは、しっかりとした飲みごたえがあります。

ケニアの深煎りがもたらすワインのようなコク、
エチオピアのナチュラル精製が加える華やかなトップノート、
そしてグアテマラのココア感が味の軸を整えてくれます。

ひと口目の印象と、温度が下がったときの印象がガラリと変わるのもこのブレンドの魅力。
時間とともに、コーヒーの中にある“香りの層”が立ち上がってきます。

「酸味が苦手だったけど、これは違った」
そんな声をいただくたびに、私はこのブレンドを作ってよかったと思います。

果実感と重厚感は、きっと両立できる。
この一杯が、そう思ってもらえるきっかけになれたらうれしいです。