2025/04/26 14:00
コーヒーに詳しい人ほど、「ロブスタ=品質が低い」と思いがちです。
でも私は、ロブスタにはロブスタの良さがあると感じています。
強くて、香ばしくて、少し野性的で。
ブレンドに加えると、まるで輪郭がくっきりするような感覚になる。
それが、私がロブスタを扱いたい理由です。
「雑味」ではなく「野性味」
ロブスタの特徴は、カフェインの強さと苦み、そして独特の土っぽい香ばしさ。
それを“雑味”として扱うか、“個性”として活かすか。
私は後者の立場です。
焙煎度を調整すれば、ロブスタはただ苦いだけではありません。
黒糖のような甘さや、カカオっぽい余韻、ナッツのような香ばしさ。
中深煎り〜深煎りのレンジで、その魅力はむしろ引き立ちます。
「パワーフォーカス」と「極濃ブレンド」の中核に
よしむら珈琲では、ロブスタは主役ではありませんが、
“味の芯”や“推進力”を担う存在です。
特に、パワーフォーカスブレンドでは、
トレーニング前に飲むことを想定して、高カフェイン設計に。
キレと重厚感をロブスタが支えています。
そして、極濃ブレンドでは、
ドリップでもエスプレッソでも圧倒的な存在感を出せるよう、
香ばしさとビター感を最大限に引き出しました。
アラビカだけでは出せないこの“圧力”が、ロブスタの真骨頂です。
「ロブスタを美味しく使う」という発想
美味しさの定義は、一つじゃない。
だから私は「スペシャルティ=アラビカ100%」という縛りから、少し自由でいたいと思います。
しっかり深煎りしても、クリーンで、甘さが残る。
そんなロブスタを探して、焙煎して、組み合わせて。
飲んでくださる方の中に、
「え、ロブスタってこんなに美味しかったの?」という驚きが生まれたら嬉しいです。